大敗の次の試合に勝つ割合は34%、そのチームの普段と同じ
17の国内リーグで3点差以上の大敗1万6594件を、Soccer Addictedが分析した。次の試合に勝った割合は、そのチームが普段勝つ割合と同じだった。


10月25日(日)、プレミアリーグでマンチェスター・ユナイテッドがボーンマスに0-3で敗れた。イングランドの1部リーグの試合で、ホーム、つまり自分たちのスタジアムで戦っていた。3点差以上の敗戦は、ファンの間で「大敗」と呼ばれる。
大敗のあと、ファンは次の試合が気になる。チームは調子を落とすのか、と。分析には、Soccer Addictedが保存している試合のデータベース(アーカイブ)を使った。各チームの大敗後の成績を、そのシーズンのほかの試合での成績、つまり普段の成績と比べている。大敗を喫するのは、たいてい力の劣るチームだからだ。
大敗の次の試合に、チームが勝った割合は34%だった(1万6594試合中5633試合)。残りは引き分けか負けとなった。同じチームが、同じシーズン(その年のリーグ戦)のほかの試合で勝つ割合も34%で、差はなかった。対象は17の国内リーグ、期間は2004年から2026年である。
プレミアリーグでは、大敗の次の試合に勝った割合は31%だった(1308試合中412試合)。普段の勝つ割合は32%で、差は小さい。そのリーグの特徴か、単なる偶然かもしれない。
集計の方法は?
集計の対象は、3点差以上の敗戦1万6594件である。それぞれの次の試合を、そのチームの普段の成績と比べた。普段の成績は、そのシーズン全体のほかの試合から算出している。大敗した試合と、その次の試合は含めない。次の試合がホームなら、ほかのホームの試合から算出した。アウェー、つまり相手のスタジアムでの試合なら、ほかのアウェーの試合から算出している。勝ち点(順位を決める点数)ではほかの試合の平均を、勝利ではほかの試合のうちチームが勝った割合を使った。
大敗とは、3点差以上で負けることを指す。3-3の引き分けのように、3点取られて3点取った試合は対象外だ。次の試合とは、同じリーグ、同じシーズンでの、そのチームの次の試合のことである。カップ戦(原則として負けたチームが敗退する大会)の試合は入れていない。勝ち点は、勝てば3点、引き分ければ1点、負ければ0点となる。
対象は、7か国の1部(いちばん上のレベル)と2部(その1つ下のレベル)だ。イングランド、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、ブラジル、日本である。ほかに、オランダ、ポルトガル、メキシコの1部も入れている。全チームが総当たりで戦う段階だけを使った。2026年10月26日時点の集計には、2024年1月から6月の試合が欠けている。欧州(2023-24シーズンの後半)、ブラジルの2部、日本、メキシコの試合だ。
大敗が5点差以上だった場合は?
平均では、普段と変わらない。5点差以上で負けたあと、次の試合に勝った割合は32%だった。そのシーズンのほかの試合でも、同じ32%となった。5点差以上の1654件のうち、537試合で勝っている。3点差や4点差の敗戦のあとも、普段に近かった。
| 状況 | 件数 | 次の試合に勝った割合 | 普段の勝つ割合 | 次の試合の平均勝ち点 | 普段の平均勝ち点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 3点差の敗戦 | 1万977件 | 34%(3754勝) | 34% | 1.29点 | 1.29点 |
| 4点差の敗戦 | 3963件 | 34%(1342勝) | 34% | 1.28点 | 1.28点 |
| 5点差以上の敗戦 | 1654件 | 32%(537勝) | 32% | 1.26点 | 1.21点 |
| 大敗すべて(3点差以上) | 1万6594件 | 34%(5633勝) | 34% | 1.29点 | 1.28点 |
| 1点差の敗戦 | 4万9917件 | 36%(1万7885勝) | 35% | 1.34点 | 1.33点 |
| 3点差以上の勝利 | 1万6599件 | 42%(6965勝) | 42% | 1.51点 | 1.52点 |
大敗すべてでは、次の試合の勝ち点が1試合あたり1.29点で、普段は1.28点だった。この差は、偶然だけで結果が動きうる幅、つまり誤差の範囲に収まる。その幅は0.02点だ。表の「5点差以上」の行は、1.26点と1.21点で、この差も誤差の範囲に収まる。この行の幅は0.06点だ。1点差の敗戦のあとも、普段に近かった。2点差の敗戦は、集計していない。
3点差以上で勝つと、次の試合に勢いがつくか?
こちらも、平均では勢いはつかない。3点差以上で勝ったあと、次の試合に勝った割合は42%だった(1万6599試合中6965試合)。これは、これらのチームが普段勝つ割合と同じだ。もともと力の強いチームなので、大敗したチームより多く勝つ。
大敗でチームは本当に動揺するのか?
集計が測るのは結果だけで、結果を見るかぎり、動揺はうかがえない。平均では、次の試合に勝った割合は34%で、普段と同じだった。2023年10月、サイトTrivelaはサントスのファンの不安を伝えた。心配されたのは「選手たちの精神状態」だった。インテルナシオナルに1-7で敗れたあとのことだ。同じ記事には、反対の発言もある。「インテルナシオナル戦の敗戦は、コリチーバ戦の前にはすでに乗り越えられているだろう」。
この結果はプレミアリーグにも当てはまるか?
当てはまる。17リーグのうち14リーグで、普段との差が誤差の範囲に収まった。普段の勝つ割合は、リーグごとに違う。誤差の範囲を外れたのは3リーグだ。ブラジル全国選手権(ブラジレイロン)の1部であるセリエAは、普段を下回った。イタリアの2部も下回った。ポルトガルの1部リーグ、プリメイラ・リーガは、普段を上回った。
| リーグ | 大敗の件数 | 次の試合に勝った割合 | 普段の勝つ割合 | 次の試合の平均勝ち点 | 普段の平均勝ち点 |
|---|---|---|---|---|---|
| プレミアリーグ(イングランド、2026年まで) | 1308件 | 31%(412勝) | 32% | 1.20点 | 1.21点 |
| ブラジル全国選手権のセリエA(2026年まで) | 964件 | 34%(325勝) | 37% | 1.27点 | 1.38点 |
| ラ・リーガ(スペイン、2026年まで) | 1157件 | 36%(420勝) | 35% | 1.36点 | 1.29点 |
| ブンデスリーガ(ドイツ、2026年まで) | 1118件 | 36%(398勝) | 34% | 1.33点 | 1.28点 |
| リーグ・アン(フランス、2026年まで) | 985件 | 33%(322勝) | 33% | 1.23点 | 1.26点 |
| セリエA(イタリア、2026年まで) | 1033件 | 31%(321勝) | 30% | 1.21点 | 1.18点 |
表にある欧州の5リーグでは、プレミアリーグを含め、普段との差が誤差の範囲に収まる。各リーグは、そのリーグ自身とだけ比べている。
ブラジル全国選手権のセリエAでは、大敗のあとに勝つ割合は下がったか?
少し下がった。次の試合に勝った割合は34%で、普段は37%となっている。大敗100件あたり、勝利が約3回少ない計算になる。差は小さく、リーグの特徴によるのか、偶然なのか、数字からは判断できない。
17リーグもあると、1リーグが偶然だけで誤差の範囲を外れるのは普通だ。実際に外れたのは3リーグで、2リーグは普段を下回り、1リーグは上回った。偶然だけでこうなるのは、100回に5回ほどだ。差は時期によって変わり、時期ごとの誤差の範囲は広い。2011年から2015年は、普段より1試合あたりの勝ち点が0.25点少なく、誤差の範囲は0.17点だった。
2021年から2026年には、その差は現れていない。次の試合に勝った割合は37%で、普段の34%を上回った。235件の大敗のうち、86試合で勝っている。集計は、週の半ばに入るカップ戦(原則として負けたチームが敗退する大会)の試合も、出場した選手も考慮していない。この2点は、ここでは結果に影響しているかもしれない。
応援するチームの次の試合は予測できるか?
できない。集計は平均であり、どのチームの試合も予測できない。マンチェスター・ユナイテッドの試合も、10月24日と25日に大敗したほかのチームの試合も同じだ。測っていないのは、チームの精神状態、監督の交代、出場した選手、疲労、相手の強さである。筆者の見方では、ファンが大敗の影響と感じるものは、そのチームの普段の姿にすぎないのかもしれない。
大敗は次の試合に響くのか?
平均では、響かない。次の試合に勝った割合は34%で(1万6594試合中5633試合)、普段と同じだった。ただし、間にカップ戦の試合が入ると何が変わるのかは、この集計では分からない。
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よくある質問
- 大敗のあと、チームは次の試合で調子を落とすか?
- 平均では、落とさない。対象は、Soccer Addictedのアーカイブにある17リーグの大敗(3点差以上の敗戦)1万6594件で、期間は2004年から2026年だ。次の試合に勝った割合は34%で、普段と同じだった。集計は平均であり、個々のチームの試合は予測できない。
- 5点差以上で負けたチームは、次の試合の出来が悪くなるか?
- 数字の上では、そうならない。対象は、Soccer Addictedのアーカイブにある17リーグ、2004年から2026年の大敗1万6594件だ。そのうち5点差以上の1654件では、次の試合に勝った割合が32%だった。これは、これらのチームの普段と同じだ。
- 1点差で負けたあとと大敗のあとで、次の試合は違うか?
- 違わない。Soccer Addictedのアーカイブにある17リーグ、2004年から2026年では、1点差の敗戦(4万9917件)のあと、次の試合に勝った割合は36%だった。大敗(1万6594件)のあとは34%だ。どちらも普段に近い。
- この結果は、ブラジル全国選手権(ブラジレイロン)にも当てはまるか?
- Soccer Addictedのアーカイブにある17リーグのうち、誤差の範囲を外れたのは3リーグで、ブラジル全国選手権のセリエAはその1つだ。964件の大敗(2005年から2026年)では、次の試合に勝った割合が34%で、普段は37%だった。差は小さい。リーグの特徴によるのか、偶然なのかは、数字からは判断できない。
- 大敗について、この集計でわからないことは?
- 示すのは結果だけだ。チームの精神状態、監督の交代、出場した選手、疲労、相手の強さは測っていない。対象は、Soccer Addictedのアーカイブにある17リーグ、2004年から2026年の大敗1万6594件だ。平均は普段と同じだったが、1試合だけを見ればばらつきは大きい。





