降格クラブの3割が、1年で1部に復帰
2005-06〜2024-25シーズンに、6か国のいちばん上のリーグ(1部)で363クラブが、1つ下のリーグに降格した。うち何クラブが1年で復帰したかを、Soccer Addictedが集計した。


イングランドの1部リーグ、プレミアリーグから、60クラブが降格した。降格先は、イングランドの2部リーグにあたるEFLチャンピオンシップだ。期間は、2005-06〜2024-25シーズンである。このうち20クラブは、1年で1部に復帰した。これは、調べた6つのリーグのうち、イングランドの数字だ。
降格とは、1つ下のリーグに落ちることだ。降格後、下のリーグで1シーズン戦い、その終わりに1つ上のリーグへ昇格することを、「1年での復帰」と呼ぶ。6つのリーグ(各国のいちばん上の大会)では、363クラブのうち109クラブが1年で復帰した。割合は30%で、10クラブに3クラブにあたる。
集計は、Soccer Addictedが行った。使ったのは、同サイトが保存している試合のデータベース(アーカイブ)だ。意見を述べる箇所には、その旨を明記している。対象は、ブラジルの1部リーグであるブラジル全国選手権(ブラジレイロン)と、ほかの国々の1部リーグである。内訳は、イングランドがプレミアリーグ、スペインがラ・リーガ、イタリアがセリエAだ。ドイツはブンデスリーガ、フランスはリーグ・アンを加えた。
最も大きな差が出たのは、降格前に1部にいた年数だった。年数は、降格したシーズンを含む連続シーズン数で数える。5シーズン連続以上1部にいたクラブは、降格88例のうち41例が1年で復帰した。昇格直後に降格したクラブでは、降格125例のうち27例となった。
リーグごとに、降格クラブの何割が1年で復帰したか?
降格クラブのうち、1年で復帰したのは、リーグによって23%から35%だった。リーグ間の差は、偶然にすぎないかもしれない。表の対象は、各リーグ20シーズンだ。欧州では、2005-06シーズンは2005年に始まり、2006年に終わる。ブラジル全国選手権の1シーズンは、1つの年に収まる。
| リーグ | 降格の期間 | 降格クラブ | 1年で復帰 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| ブラジル全国選手権 | 2005〜2024年 | 80クラブ | 28クラブ | 35.0% |
| プレミアリーグ | 2005-06〜2024-25シーズン | 60クラブ | 20クラブ | 33.3% |
| セリエA(イタリア) | 2005-06〜2024-25シーズン | 60クラブ | 19クラブ | 31.7% |
| ブンデスリーガ | 2005-06〜2024-25シーズン | 46クラブ | 14クラブ | 30.4% |
| ラ・リーガ | 2005-06〜2024-25シーズン | 60クラブ | 15クラブ | 25.0% |
| リーグ・アン | 2005-06〜2024-25シーズン | 57クラブ | 13クラブ | 22.8% |
| 6リーグ合計 | 各リーグ20シーズン | 363クラブ | 109クラブ | 30.0% |
割合が最も高いのはブラジル全国選手権で、最も低いのはリーグ・アンだ。ただし、この差だけでは、あるリーグのほうが復帰しやすいとは言えない。各リーグの事例は少ない。クラブが1つ多いか少ないかだけで、2つのリーグの順位が入れ替わる。
欧州の5つのリーグを合わせると、283クラブのうち81クラブが1年で復帰した(29%)。この数字と比べても、ブラジル全国選手権との差は、偶然の範囲に収まる可能性がある。
1部に長くいたクラブほど、1年で復帰しやすいか?
長くいたクラブのほうが、1年で復帰しやすい。1部に5シーズン連続以上いたクラブは、半数近くが1年で復帰した。昇格直後に降格したクラブでは、5クラブに1クラブだった。
降格クラブを、降格前に1部で連続して過ごしたシーズン数で、3つのグループに分けた。連続シーズン数には、降格したシーズンも入る。降格45例は、このグループ分けから除いた。連続シーズンの始まりが、アーカイブより前にある。5シーズンに達していたか、分からないためだ。
| リーグ | 連続1シーズン | 連続2〜4シーズン | 連続5シーズン以上 |
|---|---|---|---|
| ブラジル全国選手権(2005〜2024年) | 24例中6例 | 29例中8例 | 15例中11例 |
| プレミアリーグ(2005-06〜2024-25シーズン) | 28例中9例 | 10例中3例 | 19例中7例 |
| セリエA(イタリア、2005-06〜2024-25シーズン) | 22例中3例 | 16例中4例 | 12例中8例 |
| ブンデスリーガ(2005-06〜2024-25シーズン) | 15例中1例 | 13例中2例 | 11例中8例 |
| ラ・リーガ(2005-06〜2024-25シーズン) | 17例中4例 | 22例中4例 | 14例中6例 |
| リーグ・アン(2005-06〜2024-25シーズン) | 19例中4例 | 15例中4例 | 17例中1例 |
| 6リーグ合計 | 125例中27例(21.6%) | 105例中25例(23.8%) | 88例中41例(46.6%) |
差は大きい。47%対22%で、偶然で片づけられる大きさではない。2009年以降の降格だけを数えても、ブラジル全国選手権を除いても、差は残る。
筆者の見方では、この差が、集計で最も役に立つ手がかりだ。ただし、見えたのは関連であり、原因ではない。アーカイブは、資金もファンの数もクラブの規模も測っていない。
リーグごとに見ると、2005-06〜2024-25シーズンの降格で、各グループは10〜29クラブだ。傾向を断定するには少なく、差の出方もリーグによって違う。ブラジル全国選手権では、5シーズン連続以上いたクラブの15例中11例が、1年で復帰した。昇格直後に降格したクラブは、24例中6例だった。プレミアリーグでは差が小さい。5シーズン連続以上は19例中7例、昇格直後は28例中9例だった。
フランスのリーグ・アンでは、結果が逆になる。5シーズン連続以上いたクラブは、17例中1例が1年で復帰した。昇格直後に降格したクラブは、19例中4例だった。
降格クラブは、復帰までにどれくらいかかるか?
降格の大半では、復帰まで1年を超えるか、まだ復帰していない。それでも、降格クラブの半数強は、3シーズン以内に復帰した。327クラブ中169クラブだ。
どの期間の集計も、対象は、降格後にその期間を過ごし終えたクラブだけだ。たとえば、2023-24シーズンに降格したクラブが過ごし終えたのは、2シーズンだけだ。2024-25と2025-26である。このため、3シーズン以内の集計には入らない。
| 復帰までの期間 | その期間を過ごし終えた降格クラブ | 復帰したクラブ | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1シーズン以内(1回目の挑戦) | 363クラブ | 109クラブ | 30.0% |
| 2シーズン以内 | 345クラブ | 154クラブ | 44.6% |
| 3シーズン以内 | 327クラブ | 169クラブ | 51.7% |
| 5シーズン以内 | 290クラブ | 166クラブ | 57.2% |
対象は、2005-06〜2020-21シーズンに降格した290クラブだ。このうち124クラブは、5シーズン経っても1部に戻っていなかった。10クラブに4クラブの割合だ。残る166クラブは、5シーズン以内に復帰した。その半数の83クラブは、1回目の挑戦で昇格した。残る半数は、2回目以降の挑戦で復帰した。
パルメイラスは、1回目の挑戦で復帰した。2012年に降格し、2013年をブラジル全国選手権の2部で戦い、2014年に復帰している。ドイツのハンブルガーSVは、復帰までに時間がかかった。2017-18シーズンに降格し、復帰したのは2025-26シーズン、7シーズン後だった。
まだ1部に戻っていない降格クラブは、どれくらいあるか?
2005-06〜2020-21シーズンに降格したのは、290クラブだ。ブラジル全国選手権の期間は、2005〜2020年である。このうち88クラブは、2026-27シーズンの1部にいない。どのクラブにも、復帰のための5シーズン以上があった。5シーズン経っても戻っていなかった124クラブの一部は、その後に復帰した。残ったのが、88クラブだ。
88クラブが戻らない理由は、この集計では分からない。このグループには、2部以下に残るクラブがいる。解散したクラブや、別の登録でゼロから出直したクラブもいる。クラブごとの確認は行っていない。
降格から日が浅いクラブは、別に扱う。2021-22〜2024-25シーズンに降格した73クラブのうち、34クラブはまだ戻っていない。この34クラブは、下のリーグで過ごした期間も5シーズンに満たない。2025-26シーズンに降格した18クラブも別扱いだ。降格後の1シーズン目を、2026-27シーズンに戦っている。
1年で復帰したクラブは、1部に残れるか?
1回目の挑戦で昇格し、復帰1年目を終えたクラブは、105クラブだ。このうち34クラブは、そのシーズンに再び降格した。同じ時期に2部から昇格したほかのクラブでは、237クラブ中91クラブだった。
割合にすると、32%対38%だ。すぐ復帰しても、再降格しにくくなったわけでも、しやすくなったわけでもない。この程度の差は、偶然のばらつきにすぎないかもしれない。早く昇格したクラブも、ほかのクラブとほぼ同じ割合で再び降格している。
復帰後の結果が分かれた例が、2つある。パルメイラスは、2014年に復帰し、その年に再び降格することはなかった。ドイツのシャルケ04は、2022-23シーズンに復帰し、同じシーズンに再び降格している。どちらも一例であり、規則ではない。
逆に、昇格したばかりのクラブが1年目に何クラブ降格するのかは、専用のガイド「昇格組は1年目に降格しやすいのか」で取り上げている。
降格から日が浅いクラブは、どうなったか?
2024-25シーズンに降格したのは、18クラブだ(ブラジル全国選手権は2024年)。このうち4クラブが、2026-27シーズンの1部に戻った(ブラジル全国選手権は2026年)。割合は22%で、全体の30%を下回る。ただし、この年の降格クラブだけでは数が少なく、何かが変わったかどうかは判断できない。
リーグごとの、戻ったクラブと戻っていないクラブは、次の表のとおりだ。
| リーグ | 降格した年 | 降格クラブ | 2026-27シーズンに復帰(ブラジルは2026年) | 復帰したクラブ | 1部に戻っていないクラブ |
|---|---|---|---|---|---|
| ブラジル全国選手権 | 2024年 | 4クラブ | 1クラブ | アトレチコ・パラナエンセ | アトレチコ・ゴイアニエンセ、クリシューマ、クイアバ |
| プレミアリーグ | 2024-25シーズン | 3クラブ | 1クラブ | イプスウィッチ・タウン | レスター・シティ、サウサンプトン |
| セリエA(イタリア) | 2024-25シーズン | 3クラブ | 2クラブ | モンツァ、ヴェネツィア | エンポリ |
| ブンデスリーガ | 2024-25シーズン | 2クラブ | 0クラブ | - | ホルシュタイン・キール、ボーフム |
| ラ・リーガ | 2024-25シーズン | 3クラブ | 0クラブ | - | ラス・パルマス、レガネス、レアル・バリャドリード |
| リーグ・アン | 2024-25シーズン | 3クラブ | 0クラブ | - | モンペリエ、ランス、サンテティエンヌ |
| 6リーグ合計 | - | 18クラブ | 4クラブ | - | - |
2025-26シーズンに降格した18クラブは、2026-27シーズンが降格後の1シーズン目にあたる。この集計には、まだ入らない。
数字の出どころ
集計は、リーグごとに、2005-06〜2024-25シーズンの降格363例を追った。各クラブがその後に戦ったリーグを記録した。数字は、2026年10月26日時点のものだ。
降格クラブの一覧は、RSSSFと照合した。RSSSFは、統計家が管理する最終順位表の記録集だ。結果は、すべてのシーズンでアーカイブと一致した。
まだ戻っていないクラブの集計では、2026-27シーズンの1部にいれば、復帰とみなす。ブラジル全国選手権は、2026年が基準だ。プレーオフ(下のリーグのクラブと戦う追加の試合)に負けたクラブは、降格として数える。プレーオフで昇格したクラブは、復帰として数える。
ブンデスリーガの降格クラブは、60クラブではなく46クラブだ。2005-06〜2024-25シーズンに、毎年降格したのは2〜3クラブだったからだ。2026年10月時点では、下から3番目のクラブは、プレーオフに負けたときだけ降格する。リーグ・アンの降格が57クラブなのは、毎年の降格クラブ数が、プレーオフとリーグの規模によって変わったからだ。
ピッチ外の決定で降格したクラブが3クラブあり、降格として数える。ユヴェントスは、2005-06シーズンに処分で降格し、その年の順位表で最下位に置かれた。スペインのエルチェは、2014-15シーズンに負債が原因で降格した。ブラジルのポルトゥゲーザは、出場資格のない選手を起用して勝ち点を失い、2013年に降格した。
ほかの3クラブは、翌シーズンに2部で戦わなかった。1回目の挑戦で復帰しなかったクラブとして数える。イタリアのレッチェ(2011-12)とパルマ(2014-15)だ。フランスのバスティア(2016-17)も同じだ。この6クラブを除くと、357クラブ中108クラブになり、結論は同じだ。
結局、降格したクラブは1年で戻るのか?
たいていは、1年では戻らない。2005-06〜2024-25シーズンの降格で、1年で復帰したのは10例に3例だ。少数派である。残りは、復帰に1年を超えたか、まだ復帰していない。
筆者の見方では、1部に長くいたことが、この集計で最も有力な手がかりだ。ただし、手がかりは過去のものにすぎない。この数字は、すでに起きたことの目安であり、特定のクラブの将来を予測するものではない。次の問いは、昇格したばかりのクラブのものだ。昇格1年目に、再び降格するクラブはどれくらいあるか。
- Bundesliga: Clubs (新しいタブで開きます)
- CBF: Campeonato Brasileiro Série A ㆍ 2026 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: England 2023/24 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: England 2024/25 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Spain 2014/15 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: England 2025/26 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: England 2008/09 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Spain 2023/24 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Spain 2024/25 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Spain 2025/26 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Italy 2005/06 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Italy 2023/24 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Italy 2024/25 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Italy 2025/26 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Germany 2017/18 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Germany 2020/21 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Germany 2023/24 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Germany 2024/25 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Germany 2025/26 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: France 2021/22 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: France 2023/24 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2005 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2007 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2012 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2013 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2014 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2016 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2019 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2020/21 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2022 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2024 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: Brazil 2025 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: France 2024/25 (新しいタブで開きます)
- RSSSF: France 2025/26 (新しいタブで開きます)
よくある質問
- 降格したクラブは、1年で復帰できるか?
- 10例に3例だ。Soccer Addictedのアーカイブにある6リーグの降格(2005-06〜2024-25シーズン)では、363クラブのうち109クラブ(30%)が1回目の挑戦で昇格した。残りの例では、復帰に1年を超えたか、まだ復帰していない。
- 降格したクラブが復帰するまで、どれくらいかかるか?
- 大半の降格では、復帰まで1年を超える。Soccer Addictedのアーカイブで、3シーズンと5シーズンのそれぞれを降格後に過ごし終えたクラブだけを数えると、3シーズン以内に復帰したのは327クラブ中169クラブ(52%)だ。5シーズン経っても戻っていないのは、290クラブ中124クラブ(43%)だ。対象は、6リーグの2005-06〜2024-25シーズンの降格である。
- 大きなクラブは、早く復帰するか?
- アーカイブは、クラブの規模を測っていない。測っているのは、降格前に1部で連続して過ごしたシーズン数だ。6リーグの2005-06〜2024-25シーズンの降格では、5シーズン連続以上いたクラブは、降格88例中41例(47%)が1年で復帰した。昇格直後に降格したクラブは、降格125例中27例(22%)だった。これは関連であり、原因ではない。
- 降格クラブが1年で復帰しやすいリーグはあるか?
- 1年で復帰した割合は、リーグによって23%から35%だ。数字は、Soccer Addictedのアーカイブにある2005-06〜2024-25シーズンの降格のものである(ブラジル全国選手権は2005〜2024年)。ただし、リーグ間の差は偶然にすぎないかもしれない。事例が少なく、あるリーグのほうが復帰しやすいとは言えない。
- 1年で復帰したクラブは、1部に残れるか?
- 早く復帰したことは、残留に有利にも不利にも働かなかった。Soccer Addictedのアーカイブでは、105クラブのうち34クラブ(32%)が、復帰した年に再び降格した。同じ時期に2部から昇格したほかのクラブでは、237クラブ中91クラブ(38%)だった。この差は、偶然にすぎない可能性がある。





