カードが最も多いリーグは:22大会を「荒れ具合」で並べる
スペイン2部は1試合5.80枚、クープ・ドゥ・フランスは2.54枚。リーガMXは2試合半に1人が退場する。そしてコパ・リベルタドーレスでは先制した側がほぼ負けない:逆転6%に対し、ブンデスリーガは22%。6000試合、22大会を順に並べた。


どのリーグが一番激しいのか。グループチャットで誰もが一度は投げる問いで、答えはたいてい印象で返ってくる:イタリアは戦術的、イングランドはフィジカル、南米は熱い。計測した。Soccer Addictedの基礎データが2026年9月23日時点で収めていた6000試合(うちイベント記録が揃うのは5874試合)で、スペイン2部は1試合あたり5.80枚、クープ・ドゥ・フランスは2.54枚。同じ大陸の2大会で、2倍以上の開きがある。
本稿は22大会を5つの「荒れ具合」の指標で並べ、指数が何であり何でないかを説明し、1つの指標だけでは見誤る3つのリーグを示す。
何を数えたか
2026年9月23日時点で基礎データが収めていた6000試合、26大会分。各試合にSportmonksのイベント記録が付く:得点、オウンゴール、PK、イエロー、2枚目のイエロー、一発レッド、VAR。それぞれに分が入る。計測日は2026年9月23日。
標本が小さい3大会は除外した:DFBポカール(38試合)、コッパ・イタリア(36)、UEFAスーパーカップ(1)。もう1大会は別の理由で数値なしとなった(後述)。残る22大会に5指標すべてが揃う。
荒れ具合の一覧
| 大会 | 指数 | カード/試合 | 退場/試合 | PK/試合 | 逆転 | 終盤の得点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| LaLiga | 85 | 5.00 | 0.30 | 0.28 | 20% | 26% |
| Segunda División | 77 | 5.80 | 0.27 | 0.24 | 20% | 25% |
| Liga MX | 71 | 4.68 | 0.40 | 0.35 | 18% | 24% |
| ブラジル・セリエB | 70 | 5.44 | 0.28 | 0.22 | 18% | 25% |
| Primeira Liga | 65 | 5.29 | 0.28 | 0.31 | 19% | 21% |
| Serie B | 63 | 4.84 | 0.26 | 0.19 | 20% | 24% |
| Bundesliga | 61 | 3.92 | 0.15 | 0.25 | 22% | 26% |
| Ligue 2 | 57 | 4.40 | 0.23 | 0.22 | 20% | 23% |
| ブラジル・セリエA | 54 | 5.25 | 0.29 | 0.20 | 18% | 23% |
| コパ・リベルタドーレス | 54 | 4.96 | 0.32 | 0.17 | 6% | 26% |
| クープ・ドゥ・フランス | 48 | 2.54 | 0.15 | 0.29 | 18% | 26% |
| 2. Bundesliga | 45 | 4.60 | 0.21 | 0.26 | 17% | 22% |
| Premier League | 44 | 4.13 | 0.13 | 0.20 | 19% | 24% |
| Conference League | 43 | 4.30 | 0.18 | 0.21 | 18% | 23% |
| Champions League | 40 | 4.01 | 0.21 | 0.25 | 18% | 19% |
| J1 League | 36 | 2.95 | 0.16 | 0.18 | 21% | 23% |
| Europa League | 35 | 4.15 | 0.22 | 0.23 | 14% | 20% |
| Ligue 1 | 34 | 3.89 | 0.22 | 0.23 | 17% | 23% |
| Serie A | 32 | 3.94 | 0.22 | 0.18 | 14% | 23% |
| EFL Championship | 28 | 4.02 | 0.11 | 0.13 | 20% | 21% |
| Eredivisie | 28 | 3.21 | 0.12 | 0.16 | 19% | 24% |
| J2 League | 19 | 2.96 | 0.12 | 0.13 | 12% | 24% |
ラ・リーガは単独1位の指標を持たないまま首位に立つ。終盤の得点(26%)では首位タイで、カードは5位、退場は3位、PKは4位。押し上げているのは合計であり、どの指標でも上位半分にいる。日本のJ2はその逆で、5つの指標のうち3つで最下位か下から2番目だ。
指数が示すのは順序であって大きさではない
カオス指数は、5指標における各大会の順位の平均を0から100に伸ばしたものだ。85のリーグが42のリーグの2倍荒れているわけではなく、5つの並びの上位に平均して近いという意味にすぎない。この区別は言葉遊びではない。5つの指標を大きさのある1つの数にするには、カード1枚が逆転1回に対してどれだけの重みかを決める必要があり、その重みを裏づける計測は存在しない。目分量で決めた重みは、白衣を着た意見である。
順序が支えるのは比較だ。スペイン2部がエールディビジよりカードが多い、とは自信をもって言える。どれだけ荒れているか、は言えない。
カード:スペイン2部が前に出る
| 大会 | 1試合あたりのカード | 計測した試合数 |
|---|---|---|
| Segunda División | 5.80 | 380 |
| ブラジル・セリエB | 5.44 | 299 |
| Primeira Liga | 5.29 | 269 |
| ブラジル・セリエA | 5.25 | 317 |
| LaLiga | 5.00 | 328 |
| コパ・リベルタドーレス | 4.96 | 139 |
| Premier League | 4.13 | 319 |
| Ligue 1 | 3.89 | 241 |
| Eredivisie | 3.21 | 263 |
| J2 League | 2.96 | 93 |
| クープ・ドゥ・フランス | 2.54 | 85 |
カードが多い上位4大会はスペイン、ブラジル、ポルトガルのもので、うち2つは2部である。居酒屋談義で最もフィジカルと言われるプレミアリーグは4.13で、22大会の平均を下回る。フィジカルとカードは別物だ。プレミアは他リーグが罰する接触を許容しており、この表が数えているのは罰のほうである。
退場とPK:メキシコだけ別格
| 大会 | 退場/試合 | 何試合に1人 | PK/試合 |
|---|---|---|---|
| Liga MX | 0.40 | 2.5試合 | 0.35 |
| コパ・リベルタドーレス | 0.32 | 3.1試合 | 0.17 |
| LaLiga | 0.30 | 3.3試合 | 0.28 |
| ブラジル・セリエA | 0.29 | 3.4試合 | 0.20 |
| Champions League | 0.21 | 4.8試合 | 0.25 |
| Bundesliga | 0.15 | 6.7試合 | 0.25 |
| Premier League | 0.13 | 7.7試合 | 0.20 |
| Eredivisie | 0.12 | 8.3試合 | 0.16 |
| EFL Championship | 0.11 | 9.1試合 | 0.13 |
リーガMXは2試合半に1人を退場させ、EFLチャンピオンシップは9試合に1人。同じ競技を同じ競技規則で戦う2リーグのあいだに、4倍近い差がある。しかもメキシコは両方の列で首位だ。1試合0.35本のPKは基礎データ中の最多で、チャンピオンシップのほぼ3倍にあたる。
コパ・リベルタドーレスはこの表の妙味だ。掲載9大会中、退場は2位、PKは下から3番目。レッドが多くPKが少ないのは、プレーの姿ではなく笛の姿である。
逆転、そして曲線から外れるリベルタドーレス
| 大会 | 逆転 | その意味 |
|---|---|---|
| Bundesliga | 22% | 決着した試合の5分の1超 |
| J1 League | 21% | - |
| LaLiga | 20% | - |
| EFL Championship | 20% | - |
| Eredivisie | 19% | - |
| Champions League | 18% | - |
| Ligue 1 | 17% | - |
| Serie A | 14% | - |
| Europa League | 14% | - |
| J2 League | 12% | - |
| コパ・リベルタドーレス | 6% | 16試合に1つ |
ここでいう逆転とは、決着した試合のうち先に失点した側が勝ったものを指す。引き分けは母数から外し、最初の得点が特定できない試合も外す。さもないと0-0が多いリーグが、ひっくり返す機会すらなかっただけで「安定している」ように見えてしまう。
コパ・リベルタドーレスは下から2番目の日本J2(12%)より6ポイント低い。ホーム&アウェー、移動、標高、結果の管理が絡む大会では、最初の1点が基礎データのどの国内リーグよりも重い。本調査で最も突出した発見であり、ほかの4指標のどこにも現れない。
1つの指標だけでは見誤る3リーグ
| 大会 | 1指標が言うこと | 5指標が言うこと |
|---|---|---|
| クープ・ドゥ・フランス | 最も規律がある:カード2.54枚 | 指数48で中位、PKは3番目に多く(0.29)、得点の26%が終盤 |
| コパ・リベルタドーレス | 荒い:カード4.96枚、退場0.32人 | 指数54でやはり中位、逆転6%が引き下げる |
| ブンデスリーガ | 穏やか:カード3.92枚、退場0.15人 | 指数61でプレミアより上、逆転は最多(22%)、終盤の得点も首位タイ(26%) |
指数があるのはこのためだ。この3大会はいずれも、片方の極に置いてしまう指標を1つ持ち、引き戻す指標を4つ持つ。カードの列だけを読めばクープ・ドゥ・フランスは世界一穏やかな大会という結論になるが、同時にPKが最も多い部類でもある。
FAカップに数値がない理由
FAカップは基礎データに246試合あるが、イベント記録があるのは49%にとどまる。本計測の下限は50%で、1ポイント届かなかった。そのため逆転という1指標だけを残して表から外れる。この指標は別の情報源に依拠するため単独で成立する。
1ポイントの差に厳しすぎるように見えるが、意図的だ。記録のない半分が無作為の半分とは限らない。データの網が届かない小クラブ中心の予選ラウンドが、その半分である可能性がある。残りの平均を出すことは、最も目につく部分で大会を描いてそれを肖像と呼ぶに等しい。
これらの数字が語らないこと
どのリーグが優れているかは語らない。カードは審判の判断であり、審判は文化だ。同じチャージがマドリードでは黄色になり、マンチェスターでは耳打ちで済む。この表が測っているものの多くは、各協会が審判をどう指導しているかであって、選手がどう戦うかではない。
誰かのシーズン全体を測るものでもない。2026年9月23日時点で基礎データが収めていた試合であり、標本は468試合(チャンピオンシップ)から85試合(クープ・ドゥ・フランス)まで開く。試合数の少ないリーグほど幅が広く、一度の異例な節で大きく動く。
予測にもならない。リーガMXが2試合半に1人退場させると知っても、次のリーガMXの試合について何も言えない。これは直近の過去の全体としての頻度であり、明日の一戦には固有の審判、文脈、順位表がある。
与えるのは、古い議論にずっと欠けていた物差しだ。スペイン2部はクープ・ドゥ・フランスの2倍以上のカードを出す。コパ・リベルタドーレスでは、先に決めた側が決着した16試合のうち15試合を持ち帰る。これは計測であり、いま記録に残った。
自分の指数をつくる
このページの指数は5つの要素を同じ重みで扱う。どれかを重くする根拠となる測定が存在しないからだ。重みを変えて、表が並び替わるのを見てほしい。
| 大会 | あなたの指数 | 公開値 |
|---|---|---|
| 1. ラ・リーガ | 85 | 1 |
| 2. セグンダ・ディビシオン | 77 | 2 |
| 3. リーガMX | 71 | 3 |
| 4. カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB | 70 | 4 |
| 5. プリメイラ・リーガ | 65 | 5 |
| 6. セリエB | 63 | 6 |
| 7. ブンデスリーガ | 61 | 7 |
| 8. リーグ・ドゥ | 57 | 8 |
| 9. カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA | 54 | 9 |
| 10. コパ・リベルタドーレス | 54 | 10 |
| 11. クープ・ドゥ・フランス | 48 | 11 |
| 12. 2. ブンデスリーガ | 45 | 12 |
| 13. プレミアリーグ | 44 | 13 |
| 14. カンファレンスリーグ | 43 | 14 |
| 15. チャンピオンズリーグ | 40 | 15 |
| 16. J1リーグ | 36 | 16 |
| 17. ヨーロッパリーグ | 35 | 17 |
| 18. リーグ・アン | 34 | 18 |
| 19. セリエA | 32 | 19 |
| 20. エールディヴィジ | 28 | 20 |
| 21. EFLチャンピオンシップ | 28 | 21 |
| 22. J2リーグ | 19 | 22 |
| FAカップ | 指数なし | — |
重みが各大会をどれだけ動かすか
- クープ・ドゥ・フランスは重み次第で1位から22位まで動く。
- J1リーグは重み次第で2位から22位まで動く。
- コパ・リベルタドーレスは重み次第で1位から21位まで動く。
- プリメイラ・リーガは重み次第で1位から19位まで動く。
- 2. ブンデスリーガは重み次第で4位から21位まで動く。
このガイドは、カードが最も多い大会についての回答で、1部ではラ・リーガが1試合平均5.00枚で最多だと書いていたが、ガイド自身の表ではプリメイラ・リーガ(5.29)とブラジル・セリエA(5.25)のほうが多い。また、ラ・リーガはどの指標でも1位ではないとしていたが、終盤の得点(26%)では首位タイであり、J2はほぼすべてで最下位か下から2番目としていたが、それは5つの指標のうち3つである。FAカップについての回答では、放送された試合だけの可能性があるのは記録のある半分であって、記録のない半分ではない。さらに、逆転の表で注記のない行にカンマが入っていたが、ハイフンに改めた。
4大会の指数が1ポイント下がった。Serie B、Ligue 2、ブラジル・セリエA、EFLチャンピオンシップである。同値のリーグ間の順位付けに平均順位を用いるようにした。以前は大会を読み込む順序に依存していた。表の順位は変わっていない。
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よくある質問
- 1試合あたりのカードが最も多いのはどの大会ですか。
- スペイン2部で、計測した380試合で1試合平均5.80枚です。1部ではプリメイラ・リーガが5.29で最多、ブラジル・セリエA(5.25)とラ・リーガ(5.00)が続きます。ブラジル・セリエBは5.44です。最も少ないのはクープ・ドゥ・フランスの2.54でした。
- 退場が最も多いのはどの大会ですか。
- リーガMXで、1試合あたり0.40人。2試合半に1人の割合です。コパ・リベルタドーレスが0.32で続きます。反対にEFLチャンピオンシップは0.11で、メキシコの約4分の1です。
- カオス指数とは何ですか。
- 5つの指標(1試合あたりのカード・退場・PK、逆転の割合、終盤の得点割合)における各大会の順位の平均です。0(計測した中で最も秩序がある)から100(最も混沌としている)までで表します。示すのは順序であって大きさではありません。85のリーグが42のリーグの2倍混沌としているわけではありません。
- FAカップに数値がないのはなぜですか。
- 基礎データでイベント記録があるのが49%にとどまり、平均を公表する下限が50%だからです。記録のある半分が無作為の半分とは限らず、放送された試合だけという可能性があり、その平均では大会を代表できません。
- 逆転が最も多いリーグはどこですか。
- ブンデスリーガで、決着した試合の22%を先に失点した側が勝っています。コパ・リベルタドーレスは6%で基礎データ中最も低く、先制した側がほぼそのまま勝ち切ります。
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